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紙飛行機につづられた自由を求める収容者のメッセージ

Posted on: 2019年 03月 03日

 3月1日の東京入管での抗議行動のさい、収容者が窓から、紙飛行機につづられた手紙を投げてくれ、その場で読み上げました。

織田 朝日 @freeasahi

入管前行動をやっていると「織田さん!」という声が聞こえて、収容所の窓?の隙間から紙飛行機が落ちてきた。それにはメッセージがこめられていた。

0:09 - 2019年3月2日

https://twitter.com/freeasahi/status/1101499664677781504

 拾うことができた三通のメッセージを転記します(助詞、句読点、長音、漢字の誤記のみ、修正または追加したところがあるが、それ以上の補足は割注で挿入し、なるべく原文どおりにした)。


1

 収容されている人は、この生活をすごして1年いじょう、とてもつらい、くるしい生活を送っている。それでも入国管理局の人たちや局長は私たちの事がどうぶつみたいにあつかっているとしか思えない。

 家族や友だちやそとでまってくれている大事な人たちは、私たちとおなじくらいつらい想いで日々すごしていると感じます。

 そのせいで、私たち収容されている人たちがいこく人は、じさつを考え、じっさいになくなっている方もいる。それは私たちで、収容されている人の家族や友人を考えると、とんでもなく苦しみ、つらいとしか想わない。それもこわいです。いつか私たちはおいこまれて、くるしんで、生きていくじしんがなくなり、自分の人生をあきらめていく〔かもしれない、と考えながら過ごす〕日々はこわいです。

 助けて下さい。助けて下さい。 

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2

 入国管理局で日々すごしているがいこく人は100%自由のないまま日々すごして、ストレスが沢山たまって、おおくのがいこく人はせいしん、あたまがおかしくなり、くるしんでいます。

 この生活の中でやる事は何もありません。だから毎日、家族や友人の事、自分の事を考えるしかありません。その生活の中で考えると、それにこたえる事が出来ない入国管理局長が〔収容者の苦しみに対応しようとしない入管局長にとって〕、私たち〔の扱い〕はどうぶつみたい、メシをあたえておわり、びょうきになったら薬〔治療ではなく、痛み止めや精神安定剤のようなその場しのぎの薬〕、ちゃんとしたてつづきはない。生きるか死ぬかの日々をすごし、いつこの生活がおわるのだろうと日々考え、つらくて苦しい毎日。

 私たちは人をころしていません。もちろんけいむしょに行った人もいます。でもちゃんとはんせいしている人もいる。それだけじゃない。なんみんの人もいる。それを考えると、入管かんけんしゃは心はまったくありません。どうか、助けてください。

 私はFREE USHIKUやODAさん中村さんのおかげで、多くのがいこく人が頑張っている。私はその中の一人でかんしゃします。これからもよろしくお願いします。

 助けて下さい。私たちは人間です。

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 ヒトラーのやりかた やめろ!
 いのちを まもろう!
 私 つまと うまれたばっかりの赤ちゃん 二日れんらくない。
 いのちを たすけて。
 かぞく ばらばらに しないでください。
 にんげん まもろう!
 私も せいしんてきに だめになってる。

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by p-dragon | 2019-03-03 00:02 | アクション報告  

SYI入管問題にかんする年次報告会の報告

Posted on: 2018年 12月 07日

さる12月2日に開催された、
SYI年次報告会2018 日本の入管政策こそ移民・難民をだます偽装である
は、30名の方にご参加いただきました。
また収容者支援寄付金として20,500円をお預かりしました。
誠にありがとうございます。

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報告の内容は、次のとおりでした。集会資料(PDF) もご参照ください。
  • 報告会タイトルについて
    • 日本は難民条約を結びながら難民を保護せず、その一方で「移民政策はとらない」と称しながら外国人に働かせている。
    • この建前と実態の使い分けに従わない外国人にたいする実力手段が、入管収容。だから今後の移民受入の是非以前に、入管収容の問題がもっと知られ、議論されねばならない。
  • SYIの一年間の活動
  • メルバン・ドゥールスンの収容反対キャンペーン
  • 長期収容によるストレス 抗議・自傷と入管の冷酷な対応
  • 医者の職業倫理に反する平野賢二医師(東京入管非常勤医師および東京高輪病院内科医・消化器)
  • 入管を訴えたアリ・アイユルドゥズさん 裁判の争点は何か(大橋毅弁護士講演)
    • トルコ政府のクルド人弾圧を入管が過小評価していること。
    • 2004年に法務省が入管職員を調査のためトルコに派遣しアリさんらクルド難民の名をトルコ政府に伝えたこと。
    • 難民申請者にたいして入管は明らかに敵対的であること、など。
  • ベトナム、ウイグル訪問、ある技能実習生の医療放置と強制送還にかんする報告
  • 入管法改定と収容強化の関係

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by p-dragon | 2018-12-07 13:40 | アクション報告  

世界難民の日2018行動にかんする報道

Posted on: 2018年 06月 22日

 16日におこなった「世界難民の日2018 収容やめろ! 東京入管収容者を激励する行動」について、今のところ二つ報道が出ました。

毎日新聞ウェブ「東京入管 支援者ら30人が抗議行動 収容者を激励」6月16日

AbemaPrime(ウェブニュース番組)「世界難民の日! 日本は年間20人... 過酷な入管事情とは?」6月20日
 ※ 放映後一か月間、閲覧可。SYI行動の様子は最初の数分。

 毎日新聞では次のように報じられました。

 20日の「世界難民の日」を前に、不法滞在者として強制退去処分とされた外国人が収容されている東京都港区の東京入国管理局前で16日、収容者の親族や支援者ら約30人が「諦めないで」などと声を張り上げて収容者を激励した。全国にある入管の収容施設には1464人(7日現在)が収容されている。収容期間が6カ月以上の長期収容者も増えており、支援者らは人道上の配慮を求めている。

 「収容やめろ」などと書いたプラカードを手にした参加者が「家族を返せ」「仲間を返せ」とコールを始めると、収容者らが部屋から手を振る姿が見え、「来てくれてありがとう」「がんばる」などと叫ぶ声が聞こえた。

 弟が収容されているというトルコから来たクルド人の女性(31)は「とてもストレスがたまっているようだ」と弟を心配する。「体に痛みを訴え、病院には行けているようだが、医師が何を言っているか理解できていない。痛みもよくなっていない。出されるご飯が臭いとも言っている」と入管の対応に不信感を抱く

 ......

 東京入管前での行動を呼びかけた大学教員の柏崎正憲さん(35)は「日本の移民政策自体を変えて外国人の権利が保障されるようにしないと、この状況は変わらない」とした上で、「現行法の中でも人権が配慮されておらず問題だ」と訴えている。

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 同記事の映像版には、当団体メンバー柏崎によるより長い解説が収められています。言葉が足りない部分を若干補足しつつ、以下に文字起こししておきます。

 収容されている人のなかには二回目、三回目の人もいて、ビザ(在留資格)がないとはいえ、入管はそうした人たちを把握し、コントロールしているんですね。その人たちは難民申請をしているとか、家族が日本にいるとか、日本に長年暮らしていて故郷に戻る場所がないとか、そういう理由で、入管に身元を明かして、ずっと日本にいるんです。

 そういう人たちでも、ずっとビザ(在留資格)のない状態のまま放っておいて、収容したり出したりということを入管は繰り返す。とくに去年ぐらいから、収容が長引いている。一年以上収容されている人が、いま東京入管にはざらにいます。収容が長引くと、自由がないですから、精神的に追い詰められていきますよ。

 外国人の権利が、もっと十分に保障されるように法や制度を改めないと、入管による厳しい統制のなかで収容される人が増える、という状況は根本的には変わらないでしょう。

 その一方で、現行の法律のなかでも、在留資格のない人たちの人権を配慮していないことは問題であり、是正する余地が大いにあります。





by p-dragon | 2018-06-22 00:12 | アクション報告  

報告 入管収容による移民・難民の家族分離

Posted on: 2018年 03月 04日


【2018.5.19 難民認定者数の図表を最新のデータに差し替え】

3月2日に外国特派員協会でおこなった記者会見における配布資料の日本語版を掲載します。
会見の動画は以下より閲覧できます(登壇者のうちハティジェさんと大橋弁護士の発言は日本語で視聴可)。
また、以下の「弁護士ドットコム」記事もご参照ください。
クルド人女性、仮放免打ち切られ入管に強制収容…母「娘を外に出して」と涙の訴え https://www.bengo4.com/kokusai/n_7521

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入管収容による移民・難民の家族分離

 市民団体SYIは、日本の制限的な入管政策、とくに入管収容に反対しています。今日は、入管収容による難民家族の分離という、あまり注目されないが深刻な、政府当局による人権侵害の問題について報告します。まずは入管政策の何が問題かを要約したうえで、被収容者とその家族の事例の紹介に進みます。

1
無期限の収容 日本の法律では、退去強制を命令された外国人の収容について定めがありませんが、これを当局は、無期限の収容が法的に可能だと解釈し、収容をおこなっています。

人権侵害の温床 収容所での処遇も抑圧的で、不当な扱いに対して争う有効な制度もなく、被収容者に人権の保障が実質上ない状況です。収容施設の環境は、食事、衛生、日常生活での厳しい規則、外部者との面会や通信の制限、侮辱を感じさせる職員の態度、医療へのアクセスの厳しい制限など、さまざまな点で非人道的といえます。昨年3月、ベトナム人被収容者が脳出血で亡くなりましたが、苦しみのなかで緊急医療を求める彼の叫びに職員は応じませんでした。死に至らなくとも、ガンを含む深刻な病気にかかる被収容者は少なからずいます。

収容と送還 無期限の収容にたえかねて、多くの被収容者が自費による送還に同意させられます。統計によれば、日本での退去強制命令の執行のうち、9割以上が自費出国です。あきらかに当局は、無期限の収容を、送還実行の主要な手段として利用しています。それゆえに収容を無期限に、過酷なしかたで実施しているのだと推測できます。
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送還に抗する移民・難民 それでも、さまざまな理由から送還を拒否し、そのために半年、1年、あるいはそれ以上も収容されつづけてしまう人たちが多くいます。その大半は以下のいずれか、または両方に当てはまります。

 難民申請者: 日本の難民認定の基準は異常なほど厳格であり、それゆえに申請者の大半はやがて「不法」の状態に追いやられてしまう。そうなっても訴訟や再申請は可能だが、不安定な法的地位に耐えながら暮らすことを強いられる。

 非正規移民: 超過滞在などの入管法違反者や、何らかの理由で在留資格を更新拒否された(または取り消された)移民。日本政府は移民という語を避けているが、この語を使う。彼らの多くは、日本国内に家族をもつ、日本で生まれたか幼少期から日本で成長した、長期在留のため出身国に生活基盤がないといった、日本に在留する強い理由をもつ。

(注: ところで、法務省は近年、難民申請の「濫用」を、つまり、技能実習や留学の資格で入国した人々による、審査中の就労許可を目的とした難民申請にたいするキャンペーンを展開してきた。しかしこのキャンペーンは、就労目的イコール偽装難という誤った印象を社会に広げる点で、問題である。難民が国外に出るために比較的とりやすいビザを取得するのも、また避難先で生活や就労の許可を得ようとするのも自然なことだ。くわえてそれは、かりに難民ではないとしても、困難な事態に巻き込まれた人の存在を無視している。技能実習生はしばしば、多額の借金をして日本に来るものの、あっせん業者の説明とはまったく条件が異なる職場に当てがわれてしまい、職場移転の自由も保障されていない。そのため、より自由な就労条件のために難民申請をする人もいる。なお米国国務省人身取引監視対策部は、2007年から毎年、日本の技能実習政策を搾取労働の温床として非難している。)
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仮放免 被収容者は、仮放免を申請することができ、それが認められれば保証金を預けて解放されます(二、三ヶ月で許可されることは稀ですが)。入管当局は、仮放免者を「送還の見込みがない」者と把握しています。当局には非正規滞在者にたいして、人道的見地による在留許可を与える権限がありますが、それを実際に適用することは多くありません。そのため少なからぬ仮放免者が、移動の制限、就労の禁止、社会保障や大部分の公的サービスからの排除といった苛酷な条件を強いられ、さらには再収容の危険にもさらされながら生活しています。なかには、そのような状態で10年、20年、それ以上も暮らしている人もいます。2015年9月18日、法務省は、仮放免者の監視を厳しくする通達を出しましたが、その結果として仮放免者の再収容が増えています。
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今日この場に出席しているのは全員、難民としての庇護を求めてトルコから来日したクルド人で、家族が東京入国管理局に収容されています。日本政府は、トルコ国籍の難民申請者(大半はクルド人)を一人も認定しておらず、人道的配慮による在留資格を受けた人もごく少数しかいませんが、だからといって彼らが帰国しても問題がないということでは決してありません。そのため彼らは不安定な地位を強いられながらも在留を続けていますが、家族が収容されてしまうことで、精神的にも物質的にも一層の困難を強いられるのです。

ハティジェ・トーマ 2001年に夫と来日。2002年に二人の娘を呼び寄せ、また日本で男の子を一人生んだ。娘二人はすでに結婚しているが、長女メルバン・ドゥールスン(22歳)さんは、難民申請中のクルド人男性との結婚から11か月後の2017年11月27日、収容されてしまった。メルバンさんは全学齢期を日本で過ごした日本育ちの若者である。しかも彼女はパニック障害を抱えており、トルコで販売されている薬品がよく効くのでそれを使用しているが、当局はその使用をも禁じている。そのため彼女はより大きな精神的ストレスを強いられており、吐血をしたこともあるが、いまだに当局は彼女を解放しない。メルバンさんのことは日本語のメディア記事にも取り上げられている。

毎日新聞 川口のクルド人 第3部/1 来日16年、入管収容の女性 「日本にいさせて」
志葉玲氏記事 1 2 3
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アジゼ 夫が2011年に来日、彼女はその翌年、2012年に娘とともに来日。日本で娘と息子を一人ずつ生む。夫は2017年10月20日に、二回目の収容となってしまった(入国直後に一度収容されている)。そのためアジゼさんはいま、8歳と6歳の娘、そして1歳になった息子の面倒を、一人で見なければならない。しかも彼女は尿路結石を患っており、収容された夫と面会するために東京入管を訪れた際、2度も倒れ、救急車で病院に搬送されている(2017年12月19日と2018年1月29日)。2月には、手術が必要と医師に診断された。3月に入院しなければならないが、そのあいだに子どもたちの面倒を誰が見ればいいのか。また収入が絶たれた状況で、医療費をどう工面すればいいのか。

ネルギス 2015年に3人の子どもと来日、夫は前年の2014年に来日。夫は難民認定を受けられず、2017年10月30日に収容されてしまった。夫は入管職員に、帰国しろと強い口調で詰め寄られたと証言している。先のアジゼさんと同様にネルギスさんもまた、11歳の息子および6歳と4歳の娘の面倒を一人で見なければならず、いわば彼女たちはシングルマザーの状況を政府当局により強いられている。くわえてネルギスさんの夫は頚椎椎間板ヘルニアを患っており、現在、左半身のしびれを訴えているので、そのことを彼女は心配している。

ギュレイ 2017年に夫、娘と来日。息子ともう一人の娘は、その前に日本に来ていた。2011年に入国した息子のイスメットさんは、クルド人同士で殺し合いたくないという理由で、トルコの兵役を拒否している。彼はある日本人女性と、約二年の交際の末、結婚を約束していたが、その矢先の2017年11月1日、彼は二度目の収容となった(一度目は入国直後)。両親と婚約者、いつまでたってもイスメットさんが解放されないことを悲しんでいる。ギュレイさんは心的ストレスで血圧が高くなっており、毎月通院して血圧を下げる薬をもらっている。






by p-dragon | 2018-03-04 23:18 | アクション報告  

Report: Refugee Families Ripped Apart by Immigration Detention

Posted on: 2018年 03月 04日

Copies of this report were distributed during the press conference at the Foreign Correspondents' Club of Japan on 2 March 2018.

Movie
https://youtu.be/ZjyItna0IPs

Refugee Families Ripped Apart by Immigration Detention
(PDF)
1. Immigration Detention in Japan
2. The cases of Kurdish refugees
3. Other Cases
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by p-dragon | 2018-03-04 22:43 | アクション報告  

第30回 東京入管抗議・激励アクション報告

Posted on: 2017年 12月 14日

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 12月10日の集会にひきつづき、11日には、30回目となる東京入管での抗議・激励行動をおこないました。前回と同様、クルドの収容者の家族が中心となって街頭に立ち、家族の解放を訴えました。

 申し入れの後、クルドの参加者たちは家族が解放されるまで帰宅しないという決意をあらわし、座り込みました。職員たちは「あなたたちが損をするだけ」「警察を呼ぶ」などと脅しながらも、最終的には、違反審査部門(仮放免を所管)の首席林秀和が対応に出てきました。
 しかし、この職員、実はすでに申し入れの開始直後に出てきていた人物。そのときには職位を聞かれても名乗りもしなかった。そのことを問いただしても、薄笑いをうかべ、こちらを見下したような態度で「答える必要ないと思ったから」と無責任な回答をするだけ。他の質問にたいしても、誠実な回答はいっさい返ってきませんでした。
 怒りと不信はつきないものの、警察の介入前に行動を終えました。

 法務省と入管の職員たちは、収容者を対等な人間として扱わず、収容のせいで体を壊して苦痛を訴えても詐病ときめつけて真剣に聞き入れません。その結果、人が死んだとしても「当局に責任はない」と開きなおり、それを正しいと信じています(3月の牛久入管でのベトナム国籍収容者の死亡事件にかんする、今月4日の法務省の内部調査のように)。
 すべての職員がそうではないかもしれません。しかし上の職位ほど、そのような差別意識に凝り固まった人間性のない職員ばかりです。今回の件にも、そのことがよく表れています。
 ​違反審査部門首席・林秀和は恥を知れ!​




by p-dragon | 2017-12-14 08:30 | アクション報告  

年次報告会「人権週間に法務省・入管の人権侵害を問う」の報告

Posted on: 2017年 12月 14日

 12月10日の年次報告会「人権週間に法務省・入管の人権侵害を問う」では、2017年に入管で起きた問題と、SYIの活動について報告しました。以下の資料(PDF)をごらんください。

年次報告会資料 目次
  • 開会の辞(2017年の概観)
  • 2017年の入管・難民関係のできごととSYIの活動
  • 入管当局にたいするSYIの要求: 以下の各要求の趣旨説明、あわせて収容者の事例と証言の紹介。
  1. 収容をやめること。
  2. 長期在留者に資格資格を認め、難民審査の基準を改善すること。
  3. 仮放免者の就労禁止と移動制限をなくすこと。
  4. 横暴な入管職員の名前と役職を公開すること。
  5. 収容施設で喫煙者にたいする禁煙の強制をやめること。
  6. ムスリムのハラルフード対応をおこなうこと。
  7. 収容者が健康の問題を訴えたらすぐに外部の医者に診せること。

 ゲスト講師の浪岡新太郎さん(明治学院大学准教授)には、2015年に裁判をつうじて難民認定をえたマッサンバさんの支援会の活動について、報告をお願いしました。
 もともと難民支援とはかかわりのなかった個人や団体が、たまたま隣人として知り合った一難民を支援することになり、難民認定義務づけの判決を得るまでの経緯について、エピソードをまじえながら分かりやすく興味深く語っていただきました。
 隣人としての繋がりにもとづく、日常性を基盤にした運動の意義と可能性について、示唆に富むお話をいただけました。その一方で、そういう日常性のなかで私たちが出自や国籍をこえて社会関係をはぐくんでいく可能性を、まさに入管が阻んでいると、浪岡さんが最後に強調されていたことが、心に残ります。
 浪岡さん、まことにありがとうございました。

 翌日の東京入管抗議行動の報告に続きます。


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by p-dragon | 2017-12-14 08:23 | アクション報告  

第27回東京入管抗議・激励・面会アクション報告

Posted on: 2017年 10月 17日

10月12日から13日にかけて、私たちが面会していた収容者のうち2名の仮放免が決定しました。
12日の抗議街宣では、収容施設内から、多くの人が「おーい」など応答の声を上げてくれました。

​しかし、入管収容施設の状況そのものはまったくよくなっていません。
今回、より詳しく明らかになった、東京入管の隠蔽体質を伝えます。

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1 職員によるハラスメント

収容者にたいして暴言や差別発言による挑発をおこない、反抗されると他の職員を呼んで大勢で脅したり暴力で屈服させるなど、職員によるハラスメントは後を絶ちません。

前回の行動では、上記のようなハラスメントを日常的に行っている者として、

 職員B1072

の名前と役職を公表するよう要求しました。
その後、収容者をいじめる職員として、

 B596 B795 B1095 B1176

がいると、収容者から報告を受けています。

今回、総務課への抗議文書提出のさいに、調整官のオガタ氏は、前回の要求にあった職員B1072の名前と役職は教えられない、と回答しました。
その理由を聞くと「個人情報なので」とのこと。
しかし「個人情報」は、公職についている人の「名前と役職」を隠す理由にはなりません。
話にならないので、あらためて名前と役職の公開を強く要求しました。

オガタ氏との問答から分かったことですが、前回の抗議文書にたいする当局の対応は、総務課から関係部門に文書の内容を報告するだけで、問題についてきちんと調査したかどうかをすら総務課は把握していないようです。

一応、処遇部門(収容施設を管理する部門)にも話をききに行きましたが、前回と同様、鳥巣およびB1051ナカノは、総務課をつうじてしか話は聞かないの一点張りで、いっさいの受け答えを拒否しました。
9月29日には同部局のタニタが、本会メンバーとの面会に応じたのですが、なぜ日によって対応が違うのか疑問ですが、それにも答えようとはしません。
処遇部門は収容者に暴言を吐く差別主義者の巣窟ですが、そういう部局は一般の市民にたいしても横暴であるようです。

今後もさまざまな手段で、問題の追及を続けていきたいと考えています。


2 入管は収容者の声を聴いている?

今回、総務課オガタ氏は、収容施設内に置かれている「意見箱」に言及し、収容者は職員に内容を確認されることなく意見を投書しているので、もし職員に問題行動があればきちんと対処する仕組みになっている、という趣旨のことを述べました。

しかし、本当にそうでしょうか?
今回、面会した収容者の一人は、処遇に文句を言おうとすると高圧的な職員が来るのでためらう、意見を書くための書式(application form)を要求すると職員は「何のために書く?」と圧力をかけてくる、という証言をしています。

ところで、意見箱とは別に、入管収容施設内の処遇にかんする収容者からの抗議手段として、不服申し立て制度が2001年から実施されています(上記の証言者がapplication formと言ったのは、こちらのことかもしれません)。
しかし、この不服申し立て制度がきちんと機能しているのかどうかすら疑問です。
以下の記事は、10年間に約400件の不服のうち2件しか受理されなかったことを報告しています。

参照「入国管理施設 収容外国人の不服申し立て398件 うち受理は2件」(Spork 早稲田大学ジャーナリズム大学院ウェブマガジン、2014年6月22日 http://spork.jp/?p=5009

不服申し立てや意見箱のような制度は、結局のところ、当局が「収容者の意見を聴いているよ」という体面を繕うためだけにしか役立っていません。
意見箱にせよ不服申し立てにせよ、その内容を確認するのは、けっきょく法務省という同じ組織内部の人間であり、当局の対応は外部の目には見えないようになっているのです。


3 収容施設内の全面禁煙

今年の6月中旬からは、収容施設内が全面禁煙になりましたが、本会はこれにも反対しています。理由としては、

・収容施設を全面禁煙にすることは、そこから自由に出られない人々にたいして禁煙を強制することであり、不当な自由の侵害である。喫煙は一般には法律で許されているのに、それを入管収容者にだけ意志に反して強制することは不平等である。

・当局は「受動喫煙の防止」を理由としているが、それ以前に施設内の分煙は完全に行われており、全面禁煙の必要はなかったはず。

・むしろ禁煙を強いられるストレスで精神的に憔悴している収容者がいる。そもそも当局による収容こそが対象者の心と体の健康を蝕んでいるのであり、当局に他人の健康を云々する資格はない。

これについて、今回、総務課の回答により、全面禁煙は「視察委員会」から昨年度に出た受動喫煙対策にかんする意見を反映した行為であることが判明しました。

参照 2016年度の「入国者収容所等視察委員会」の活動 法務省ウェブサイト
http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri02_00026.html

「入国者収容所等視察委員会」は、収容施設の「適正な運営」のために、法曹関係者、学識経験者、医療関係者、NGO関係者など、あわせて10名の外部者から構成される委員会とされていますが、メンバーの名前などは非公開です。

受動喫煙について意見を言った視察委員が、人間の基本的自由や人権という観点を同時にもっていなかったとすれば、残念なことです。
収容そのものが非人道的だという根本的な問題にこそ、視察委員会は目を向けるべきと考えます。





by p-dragon | 2017-10-17 07:54 | アクション報告  

第26回東京入管抗議・激励アクション報告

Posted on: 2017年 09月 13日

第26回東京入管抗議・激励アクション報告

以下も参照。

 第26回 東京入管への抗議・収容者への激励アクション
 東京入管への抗議文書


1.抗議・激励行動

9月4日13時、東京入管(品川区)前に集まったSYIメンバー、仮放免中の当事者、家族が収容されている方、その他趣旨に賛同する団体や個人、あわせて20名強で、予定どおり行動を開始。
抗議文書にある当会の主張を強く訴え、また建物の7階以上にいる被収容者に向けて激励と連帯のメッセージを叫んだ。

入管に用事で来ていた人々が多く立ち止まって様子を見守り、なかには「その通りだよ」と声をかけてくれる人も。
建物側面と背面では、声がよく通り、被収容者が「おーい」と応答する声もこちらに聞こえてきた。

父親が収容されている家族の娘さんもメガホンのマイクをとり、父親の身を案じ、残された家族の生活の苦境を訴え、入管にたいして怒りの声をあげた。
気づいた父親が収容施設内の公衆電話から掛けた電話をとり、涙ながらに話をしたあと、娘さん過呼吸で一時気を失ってしまった(すぐに意識が戻り、念のため検査もしたが容態に異常はなかった)。
このときハンカチを差し出してくれた通りがかりの方に感謝を申し上げたい。

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2.申し入れ

東京入管の違反審査部門(仮放免の可否の判断など担当)、処遇部門(被収容者の処遇担当)、総務課に抗議文を提出。

違反審査部門(応対は川井戸氏)は当会、他団体、被収容者の家族からの抗議文、陳情、署名などを受け取った。
あわせて個別の案件にかんする質問と回答のやりとりがあったが、それについてはプライバシーのため詳述しない。

処遇部門は、収容施設を統制している部局であるだけに、最悪な態度だったと言える。
鳥巣という名の職員が出てきたが、違反審査部門とはうってかわって、いっさいの質問を拒み、文書も受け取らず、「総務課に行ってくれ」の一点張り。
違反審査部門とまったく応対が違うことを指摘しても、いっさい態度を変えなかった。
被収容者にたいして横暴に接すると報告されている職員B1072にかんしても口をつぐんだ。

公職者なのに、市民にたいして説明責任を果たすつもりが一切ないらしい。
たとえ鳥巣が言うように総務課をつうじて文書を受け取ったからといって、まともに回答する気などいっさいないのだろうと感じさせられた。
しかしながら、当会は追及を緩めるつもりはない。

総務課では調整官のオガタ氏〔10月12日訂正〕が応対。
文書の提出後、しばらく質疑応答がもたれたが、「法でそう決まっているから」といった官僚答弁に終始していた。
それにたいして抗議参加者は、国際人権規約や難民条約といった、国際的な約束もまた法だが、入管行政がそうした約束にことごとく反していることはどう考えるのか、と尋ねたが、これにたいしてはっきりした回答は出てこなかった。

別の参加者は、収容施設の意見箱に投じられた意見はどう扱われるのかという質問のなかで、職員が被収容者におこなったハラスメントを局内でチェックする手段があるのかについて尋ねた。
それにたいする小川氏の回答は特筆に値する。
職員によるハラスメントは「あってはならないことなので」と言って済ませたのである。
建前として「あってはならない」からチェックしていないということだ(そうとしか解釈できない)。
入管に自浄作用を求めるのは無理、ということを痛感させられる一言である。

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3.被収容者との面会

受付時間の制約のため、申し入れの途中で面会希望者は別れた。
半数くらいが初めて面会初に入るため、面会経験者とあわせて2, 3人ずつのグループで面会に入った。
初参加の方々は非常に関心が高く、面会後、たびたび当会メンバーに質問をくださった。

被収容者の方々からは、激励の声が届いたことに感謝の言葉をいただいた。
収容施設内からも、外の声に応答して叫んだが、それにたいして職員の制止があったとのこと。
また(残念ながら不思議のないことだが)、抗議文書で触れた職員B1072以外にも横暴な職員がいることが、被収容者から報告された。
面会時間が終わると、部屋に帰りたくなさそうでなかなか立ち上がらない人もいて、心ぐるしい場面もあった。


以上が9月4日の行動の報告である。
参加していただいた皆さんに感謝したい。
今後も入管当局の言動を厳しく追及していく所存である。
なにか動きがあれば、当ブログに随時報告するので、ひきつづき注目されたい。




by p-dragon | 2017-09-13 06:58 | アクション報告  

【資料DL可】集会「入管の人命軽視を問う」の報告

Posted on: 2017年 09月 05日

関連リンク
 告知 入管の人命軽視を問う 6/18 + 抗議申し入れ 6/20
 6月18日集会の配布資料(PDF)
 牛久入管元所長の免職を求めるキャンペーン【緊急よびかけ】
 2017世界難民の日・集会+抗議行動の報告

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集会「入管の人命軽視を問う」の報告

2017年6月18日に 「入管の人命軽視を問う」として集会を行いました。

趣旨説明にある通り、以下が集会の目的でした。
2017年3月に牛久にある東日本入国管理センターで 入管の人命軽視によって放置されてなくなられたグエンさんの死亡経緯の説明。
体調不良を訴えたグエンさんに対して亡くなるまで放置した、入管の責任を問う必要性を明らかにし、入管の状況の改善を模索すること。


まずは高橋ひろみ弁護士(恵比寿西法律事務所)から、入管における医療問題を中心とした解説を行っていただきました。 
収容所の中の生活とストレスによって、収容の数ヶ月の目で心身の健康状態が悪化するのが外面的にも顕著にわかるという話がありました。
さらには、健康問題があると判っていても収容する場合があるとつけ加えられました。

収容所内の診療の場面については、職員を介した医師とのコミュニケーションも十分とは言えないとの説明がありました。
これでは、患者の不安は解消されないものと想像されます。 
そのほかにも、薬の過剰投与、痛み止めの飲みすぎの副作用によるむくみ等が、ずさんな医療環境の実例として紹介されました。

また、仮放免後に診療情報の引継ぎができていないとの言及もありました。
高橋弁護士による報告は、収容所の中での医療問題のせいで健康状態が悪化した方について、仮放免後の生活への悪影響にも留意を促すものでした。
外部診療時(外の病院で診察を受ける際)に、手錠や腰縄をつけるなどの状況があるとのことも、印象にのこりました。


続いて、収容経験のある方々から報告がありました。
どのかたの報告も、まだまだ話し足りないといった様子で、非常に熱のこもった物になりました。

ある報告者からは、同室者の死亡事故に際し、法務省に連名レターを書いた結果、入管職員からの不満を買ったため収容期間が延びたと思われるケースの報告がありました。
仮放免の判断を下す入管収容所側の裁量の大きさを窺わせるもので、収容所の中の状態だけでなく、仮放免の判断基準にも、さらに外部からの目が届かなければいけないのではないか、と思わされました。

入管内の医療状況についても、複数の方から、具体的な事例とともに問題点が指摘されました。
いくつかを挙げます。

・施設内の医師は、ほとんど薬を出すだけの処置しかしない。
・医者から、税金で薬を出しているとのいやみを言われる。
・週末医師不在のため、骨折でも週明けまで放置させられる。
・急病時の対策に問題がある。
・またいつ死亡事故がおきてもおかしくない。

死亡事故まで起こし続けている医療環境の中で、当たり前のように収容者が脅かされている様子が伝わってきました。 

報告者の一人からは、ご兄弟が統合失調症であるにもかかわらず収容され、家族と離され、精神的負荷の大きい入管施設で苦しんでいるとの危機的な状況の報告もありました(その後しばらくして解放されました)。

別の報告者からも、発言のなかにTorture(拷問) という単語が何度か聞こえてきました。
高橋弁護士、及び報告者の方々からの情報は、その言葉の通り、収容が収容者を肉体的・精神的に痛めつけることになっている事を示していました。

当日集会で配布された資料にも、過去に起きた死亡事故のリストが添付されており、問題点が改善されていない様子が見て取れます。これを見ると、これまで起きた医療事故は、どこまで本当に過失といえるのか、大変疑問に思われました。
このように改善されない環境が存在し続けることは、もはや恣意性をすら疑われても不自然ではないのではないでしょうか。


その他、集会に参加された方々からも積極的な質問・発言が飛び交いました。収容と入管の医療の問題がより広く具体的に知れ渡るきっかけの集会になったのではないでしょうか。

(執筆者 N)

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by p-dragon | 2017-09-05 21:35 | アクション報告