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入管法改悪案 本質は排除と「拷問」の強化! 絶対に廃案にすべき!

Posted on: 2021年 02月 28日


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入管法改悪案
本質は排除と「拷問」の強化!
絶対に廃案にすべき!


 2月19日、閣議決定で了承された、入管法改悪案。メディアは、収容・送還対象者の一部が「社会生活を容認」される、などと報じた。

 だが法案の中身を見れば、そんなのはまったくの嘘! 葬り去るべき、非人道的な法案であり、そのもっとも危険な部分は報道されていない。


帰国できない理由をもつ移民を永遠に排除!

 ビザのない移民の「在留特別許可」(在留正規化)の範囲を、さらに狭めようとしていることが、最大の問題である。

 政府法案は、これまで不透明と非難されてきた、在留特別許可の基準を示している(法案50条)。その対象は、送還命令を受ける前の被収容者、または後述の「監理措置」を受ける人に、限定されている。

 つまり、入管に収容されている大部分の人を、在留特別許可から外そうとしているのだ!

 法案には「退去強制令書の発付を受けた者は在留特別許可の申請ができない」と書かれている(法案50条3項)。これに当たるのは、誇張なしに、いまの入管収容者の99%、ほぼ全員だ。

 その多くが帰国できない事情をもつ、入管収容者たちから、永遠に、日本在留の可能性を奪おうとしているのである。

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現代の島流し

 くわえて、一定の犯歴のある移民を、とくに厳しく排除しようとしている。だが、彼ら、彼女らは刑期を終えているし、その帰国できない事情は前科とは関係がない。

 日本に生まれた、または幼少期から日本で育った、日本が事実上の出身国である人たちもいる。とりわけ、こうした人々を追放することは、中世の島流しと変わらないではないか。


入管の無期限の収容は「拷問」

 そもそも強制送還とは言うが、日本では、送還対象者の90%以上が「自費」で出国している。その多くは、無期限の収容に耐えきれず、帰国を選んだのである。

 このように見ると、入管収容は、事実上、送還を拒む人たちの意志をねじ曲げるための、拷問になっているのだ。

 そもそも裁判(司法のチェック)もなしに、行政の裁量(というより恣意)で、無期限に人の自由を奪うというのが、法治国家のやることではない。

 この問題の解決策は、収容期限に上限を設けることである。シンプルで確実だ。しかし、入管は強く抵抗している。

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送還忌避罪等による「拷問」の強化

 そのかわりに政府法案では、送還に応じない人に刑罰を科そうとしている(送還忌避罪)。収容にくわえて、刑事罰の脅しによって、帰国できない事情をもつ移民・難民をさらに追い込もうというのだ。

 さすがに批判が大きかったためか、その適用対象は狭めるようだが、狭めればいいというものではない。

 たとえば、飛行機に乗せられる際に暴れ、自傷し、機長の搭乗拒否命令で送還を免れるという事例もあるが、それは、帰国すれば命がないか、絶対に離れられない人が日本にいるからである。私の友人にも、そうして送還=帰国後の死を免れた人がいる。

 こうした人たちを送還するという決定こそが、間違っていないか。

 他方で法案には、収容を免除する「監理措置」も盛り込まれている。

 だが、誰がその適用対象に含まれるかは不透明だ。今までの入管のやり方を見るに、ごくわずかだろう。それでは、今までの「仮放免」とあまり変わらない。

 それどころか、入管に代わって民間人の「監理人」に、行政罰(罰金)の脅しつきで、収容停止された移民・難民を監視させようとしている。こうして収容を一時免除される人にすら、監視と束縛を強めようとしているのだ。

 さらに大きな問題は、法案が、この「監理措置」から外れた人を、在留許可の対象外にしていることである(前述)。ここにも、送還に応じない人をさらに締め上げようとする狙いが透けて見える。

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難民申請者の門戸もさらに狭める

 法案は、難民認定に至らない申請者に「補完的保護」を提供するという。だがもともと、それに似た「その他の庇護」(在留特別許可)はあった。それを含めても、年間、1, 2%しか難民は受け入れられていない。

 用語だけ変えた、ごまかしでしかないだろう。

 その一方で、難民申請者の手続中の送還禁止を、一部の複数申請者にたいして、なくそうとしている。だが複数申請者がいるのも、いまの難民認定制度そのものに問題があるからであって、申請者を責めるのは不当である。

 搾取された技能実習生・留学生の一部が、難民申請により、いわば難民申請手続に避難しているという構図がある。だが、技能実習生・留学生の地位で就労する外国人労働者の権利を守るための対策は、政府法案にはまったく含まれていない。


おわりに

 野党の法案は、入管収容問題に精通する法律家が立案に関与しており、真の解決策を提示しえている(資料 立憲民主党ウェブサイト)。これと比べてみても、政府法案が問題の解決を目指していないことは明白だ。

 「外国人の身に生じる法的問題に、入管は何の責任もない。うるさい人権活動家の批判に対処したふりを嫌々しているだけだ。だから我々に出ていけと命令された者は出ていけ。」

 これが法案から透けて見える、入管の本音だ。

 いっさいの譲歩なしに、この入管法改悪案に反対し、これを廃案に追い込まねばならない。


2020年2月22日
柏崎 正憲(SYI 収容者友人有志一同)




by p-dragon | 2021-02-28 00:00 | 入管収容・入管政策  

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