東京入管に収容されているペルー国籍日系三世男性の医療問題

Posted on: 2018年 07月 14日

 東京入管に収容されているペルー国籍の日系三世男性は、2017年10月17日、仮放免許可の更新を認められず、東京入管に再収容されました。この男性は、入管の医療放置のせいで百日咳をこじらせ、さらには収容による体力低下とストレスが原因とおもわれる顔面麻痺を発症しました。しかし、それでも東京入管は彼を解放しようとしません。私たちは男性の要望を受けて、彼が受けている不当な処遇を公表するとともに、彼の収容をすぐに解くことを当局に要求します。

1 鼠経ヘルニア
 最初の収容(約3年半前に仮放免)以来、男性は鼠経ヘルニア、いわゆる脱腸を患っています。仮放免者は就労を禁止されるため、手術に必要な費用が工面できず、そのうちにふたたび収容されることになってしまったと男性は言います。

2 百日咳
 男性は昨年、百日咳にかかりました。おそらく初期の医療放置のため、いまも喉に異常が残っています。

 2017年11月なかばごろ、男性は強い喉の苦しみを発症しました。当初から症状は重く、うまく呼吸ができずに倒れてしまうこともありました。入管の医師は、ぜんそくだ、かぜだ、などと雑な診断しかしませんでしたが、男性の喉の異常はいつまでも治りませんでした。入管職員も、男性による病状の訴えを真剣に聞こうとしませんでした。

 発症から2か月半がすぎた今年1月23日、ようやく男性は東京高輪病院での受診を認められます。そして2回目の診療となる2月1日、彼は百日咳にかかっていたことが判明します。その後に処方された薬は効果があり、男性の容態は回復に向かいました。

 しかしながら、男性の喉は完治していません。いまだに緑色のたんが出てきます。さらには、ものを飲み込んだ後に喉のあたりが痛くなるというので、喉や食道が傷ついているのかもしれません。しかし入管は、喉の状態がさらに悪くならないかぎり病院には連れて行かない旨、男性に伝えているそうです。なぜ症状が悪化する前に彼の収容を解かないのでしょうか。

3 顔面麻痺(ラムゼイ・ハント症候群)
 今年1月ごろから、男性は喉の異常にくわえて、体のしびれなど身体機能の低下を訴えていましたが、4月に入ると、左顔面の麻痺を発症するに至りました。左のまぶたが閉じず、眼球が乾燥するので目薬をさす必要があります。また、左頬の筋肉が動かないため、口の左側も開きません。

 4月9日および12日の診察で、東京高輪病院の耳鼻科医師は男性の症状を、水痘帯状疱疹ウイルスに起因する左顔面の麻痺(ラムゼイ・ハント症候群)と診断しました。水痘帯状疱疹ウイルスは、いわゆる水疱瘡にかかった人の神経内部に潜伏しており、疲れやストレスにより免疫力が低下することで発症します。通例は、左か右の胸部に発症することが多いようですが、顔面麻痺に発展することもあり、顔面の症状は完治しにくいそうです。実際、発症から3か月がすぎた現在も、男性の症状はあまり回復しておらず、いまだに彼は左まぶたを閉じることができません。

 この顔面麻痺は、免疫力の低下が原因です。百日咳との直接の因果関係はないとしても、病気を長期にわたって放置されたことを含め、劣悪な収容環境のせいで健康を崩し、体力を消耗させていったことが影響していると言えます。上に説明したような収容施設でのひどい待遇がなければ、男性がこのような完治するかも分からない顔面麻痺にかかることは恐らくなかったでしょう。東京入管は男性をこれ以上苦しめるのをやめ、一刻も早く男性の収容を解くべきです。

e0188516_00105942.jpg

[PR]

by p-dragon | 2018-07-14 12:56 | 入管収容の実態(証言)  

<< 【入管に抗議を】コンゴ難民ビキ... イラン国籍モルテザさんの仮放免... >>