東京入国管理局「面会に関する禁止事項」にかんする質問および要求

Posted on: 2018年 06月 05日

東京入国管理局「面会に関する禁止事項」にかんする質問および要求

2018年6月5日

東京入国管理局長 様
法務省入国管理局長 様

 2018年5月30日、当団体メンバー織田朝日が被収容者との面会のために東京入国管理局に来訪したところ、面会受付に「面会に関する禁止事項」が新たに掲示されていた。さらに織田は、7階面会受付の職員に、面会に入るまえに同「禁止事項」のすべてに目を通すよう強制された。そのさい職員は、同「禁止事項」に違反した場合には面会を禁止すると示唆した。

 同「禁止事項」の内容は、市民の税金で運営される公共機関が設定するものとして不当であり、職員が日頃口にする「保安上の理由」によってすら正当化できない。とくに「職員個人に対する誹謗中傷侮辱行為」だが、何がいかなる理由で「誹謗中傷侮辱」にあたるのかを当局が恣意的に判断して、被収容者との面会を禁止するというのは、市民の言論の自由および知る権利への不当な侵害であり、事実上の検閲にすらあたると当団体は考える。

 東京入国管理局長には、同「禁止事項」にかんする下記の質問について、2018年6月29日までに当団体に書面にて回答することを求める。また、下記のすべての要求事項に対応して、収容場の管理規則を改めるよう求める。

 法務省入国管理局長には、上位機関としての責任をもって、当団体の質問および要求にたいして東京入管が誠実に対応するよう指示し、監視することを求める。

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質問1
 東京入国管理局「面会に関する禁止事項」(内容の転記を別紙として添付)には「記載事項に違反した場合は、以降相応の対応を執ることになります」とあるが、相応の対応とは何か。またその対応は、いかなる根拠によって正当であると東京入管は考えるのか。その対応と、被収容者の基本的人権および国民の自由や権利との関係について、東京入管はどのように考えるのか。

質問2
 同「禁止事項」は「面会時における録音及び撮影行為」を禁止している。この規則が従来からのものであることは知っているが、しかしこれも不当な禁止であって、本来ならば、面会相手の被収容者本人が了承さえしていれば、会話を録音したり姿を撮影したりすることにはいかなる問題もないと当団体は考える。入管収容施設とは、退去強制を執行するまでのあいだ対象者を一時的に留め置く場所であって、この目的からは、収容施設の内部に被収容者の行動の自由を制限すること以外に、いかなる自由の制限も導き出されないはずである。

 それにもかかわらず、なぜ東京入管は被収容者との面会時の録音、撮影を禁止するのか。「保安上の理由」を挙げるなら、具体的にはいかなる保安上の問題があるのか。

質問3
 同「禁止事項」は「面会室、通路等において他人に迷惑をかける行為」を禁じているが、他人に迷惑をかける行為とは具体的に何か、東京入管は何を基準に他人の迷惑を判断するのか。

質問4
 同「禁止事項」は「職員個人に対する誹謗中傷侮辱行為」を禁じているが、職員個人に対する誹謗中傷侮辱行為とは何か、東京入管はこれに該当すると考える行為がいかなる理由で誹謗、中傷または侮辱に当たると考えているのか。またこの恣意的な禁止事項と、被収容者の基本的人権および国民の自由や権利との関係について、東京入管はどのように考えるのか。

 なお、これまで当団体は、団体の媒体やメンバーの織田個人の媒体により、東京入管の職員B1072番が被収容者におこなってきた暴言、威嚇、いじめやハラスメントについて知りえた情報を公開してきた。また、被収容者の家族による仮放免の嘆願にたいする東京入管違反審査部門の林秀和首席以下の対応や、処遇部門の上級職員だというB684番の本年5月23日における横暴で威嚇的な発言などについて公開してきた。

 これらはすべて、公務中の入管職員による公的性格をもつ言動についての報告であり、そういうものとしての職員の言動にたいする批判である。職員のプライバシーや公務外での言動にかんする報告や批判ではまったくない。これを「誹謗中傷侮辱」と解釈することはまったく恣意的で不当であり、権力の濫用であると当団体は考える。

質問5
 同「禁止事項」は「面会時に被収容者に違反行為を教唆若しくは幇助し、または被収容者の精神状態を不安定にする言動」を禁じているが、被収容者の精神状態を不安定にする言動とは何か、また入管職員は被収容者の精神状態を不安定にする言動を日常的に行っているが、この点との矛盾を東京入管はどう考えているのか。

要求1
 同「禁止事項」における「被収容者に関する個人情報の拡散行為」の禁止を廃止せよ。あらかじめ本人の了承がとれているかぎり、この行為にはいかなる問題もない。これを禁止することはむしろ、被収容者のコミュニケーションの権利にたいする、また市民の言論の自由および知る権利にたいする、不当な侵害である。

要求2
 上述の質問1から5に関係するすべての禁止事項の正当かつ十分に説得力のある理由を、公共に責任をもって示すことができないかぎり、そのすべてを廃止せよ。なお「保安上の理由」というお決まりの説明が、十分な説得力をもたず、公共への責任を果たす回答でもないことは、言うまでもない。

以上

SYI(収容者友人有志一同)



※ なお東京入管の恣意的で不当な「禁止事項」は下記のとおり。

面会に関する禁止事項

 東京入国管理局において面会を行われる方は次に記載されている事項を行わないようお願いいたします。なお、記載事項に違反した場合は、以降相応の対応を執ることになります。

1 面会時における録音及び撮影行為

2 面会室、通路等において他人に迷惑をかける行為

3 職員個人に対する誹謗中傷侮辱行為(実名、認識番号による特定の有無を問わない。)

4 被収容者に関する個人情報の拡散行為(個人情報とは、氏名、生年月日(年齢を含む。)、性別、国籍、肌の色、その他の身体的特徴、居室、ブロックを含む。)

5 面会時に被収容者に違反行為を教唆若しくは幇助し、または被収容者の精神状態を不安定にする言動(違反行為とは、官給食の摂食拒否、帰室拒否、その他の収容場内の規則に違反する行為を指す。)

東京入国管理局長



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by p-dragon | 2018-06-05 05:48 | 抗議・声明  

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