本名での面会を禁止!? 入管によるダヌカさんの人権侵害に抗議を!

Posted on: 2018年 05月 26日

--- 6月29日追記 ---
 
 現在までにスリランカ大使館は3回、ダヌカさん宛で牛久入管に郵便物を送りましたが、3度とも牛久入管は受け取りを拒否しました(※)。牛久入管は、入管が登録している彼の別名を併記するよう大使館に要求しているそうです。しかし、政府の代表が自国民を本当の身分とは異なる別人として扱うということは考えられません。それを要求する牛久入管は、ダヌカさんとスリランカ政府、両方を侮辱しています。

※ 最初の通信妨害は6月8日。ダヌカさん代理ツイッターアカウントより(https://twitter.com/gurifon5/status/1007595793048457216)。

 この入管による不当な通信妨害は、国際条約に明らかに違反しています。日本も加盟している、領事関係に関するウィーン条約(1963年採択)を見てみましょう。大使館とダヌカさんとのやりとりは、領事業務、つまり派遣国の国民にたいする業務に属するので、この条約が該当します。

領事関係に関するウィーン条約
第36条
 1 派遣国の国民に関する領事任務の遂行を容易にするため、 
 (a) 領事官は、派遣国の国民と自由に通信し及び面接することができる派遣国の国民も、同様に、派遣国の領事官と通信し及び面接することができる。
 (中略)
 2 1に定める権利は、接受国の法令に反しないように行使する。もっとも、当該法令は、この条に定める権利の目的とするところを十分に達成するようなものでなければならない

 この条文によれば、領事官(ここでは領事業務をおこなう大使館員)は「派遣国の国民」であるダヌカさんと「自由に通信し及び面接する」権利をもちます。またダヌカさんも同様です。ところが牛久入管は、自分たちが勝手に決めた不当な方針(ダヌカさんを別人として扱うこと)を大使館に要求し、それに従わないことを理由に大使館とダヌカさんとの通信を妨害しています。これは国際問題です。牛久入管は不当な通信妨害を今すぐやめろ!

--- 追記ここまで ---


本名での面会を禁止!? 入管によるダヌカさんの人権侵害に抗議を!

 2017年7月から東京入管に収容されていたスリランカ国籍男性のダヌカさんは、先日、茨城県の牛久入管(東日本入国管理センター)に移されてしまいました。しかも、牛久入管は彼にたいして、ダヌカという彼の本名で外部者と面会したり手紙をやりとりしたりすることを禁止したのです。

 この措置は、ダヌカさんの人格を否定するだけでなく、彼の自由の深刻な侵害です。ただちにこの不当な措置をやめるよう当局に求めます。みなさんも以下をお読みのうえ、ぜひ抗議の声を届けてください。

 東日本入国管理センター(所長宛)
 300-1288 茨城県牛久市久野町1766-1 FAX 029-830-9010

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本名での面会と手紙の受け取りを妨害

 5月18日、当団体の柏崎は、牛久入管に移送されたダヌカさんへの面会を申し込みました。ところが牛久入管職員は「この方はいますが、ダヌカという名前では会えない」と言い、面会を認めませんでした。入管の書類においては、彼は別の名前で扱われているというのが理由です(別の名前については後述)。

 この措置は、牛久入管が独自にくだした、まったく無意味で不当な決定です。というのも、ダヌカさんが東京入管に収容されていたときは本名での面会を認めていたからです。

 柏崎は強く抗議したものの、職員は妥協のつもりなのか、総務課の窓口で、入管での登録名を柏崎に伝えるので、それを面会申込書に併記するよう提案してきました。しかし、それでは本名での面会の妨害をやめたことにならないので、問題は解決していないのですが、柏崎はダヌカさんとの面会を優先して、やむなく入管での登録名を併記しました。

 なお柏崎はあらかじめ、ダヌカさんに手紙を郵送していましたが、それも19日に戻されてしまいました(写真参照)。「宛先人該当なし」という、おかしな理由を入管はくっつけています。ダヌカさんはたしかにそこにいて、そしてダヌカという名前はスリランカ政府発行のパスポートに明記されている彼の正しい本名だというのに!

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ダヌカさんの事情

 ダヌカさんは長期収容によってだけでなく、彼の本当のアイデンティティで扱われないことによっても苦しめられています。彼をダヌカではなく別名の人物として扱うという当局の決定のせいで、彼は合法的な在留を認められず、かといって正式に出国することもできないという状況に追いやられています。

 なぜそのような不当な扱いをダヌカさんが受けているのか。それには説明が必要です。1990年代末に初来日したとき、彼は他人のパスポートを使って入国しました。当時の彼は未成年でしたが、未成年が単身で日本に入国するのは不可能だったためです。約10年後、彼は入管に摘発され、送還されました。2010年、商用のためにダヌカさんはふたたび来日します。この二度目の入国はまったく合法でした。それなのに入管は彼を収容し、入管法違反で起訴したのです。しかも入管は、おそらく彼を不法入国で立件したいがために、最初の入国時に彼が使ったパスポートを本当の身分として、そして彼の本当の合法的なパスポートを偽物として(!)、扱うことに決めたのです。

 ダヌカさんの最初の入国が正規でなかったのは事実ですが、二度目はまったく正規でした。入管が彼を立件した方法こそが、適正な法的手続を欠いており、不正です。ダヌカさんは誰も傷つけず、誰のことも侵害していませんが、入管は法を逸脱した方法で、ダヌカさんの人格と尊厳を否定し、そして彼の基本的人権を奪っています。ただちにダヌカを解放し、彼を本名で扱い、そして彼への退去命令を撤回することを牛久入管に求めます。
 
 詳しくは、以下の記事もご参照ください。
 外国人の出国の権利すら奪う日本の入管 ダヌカさんの即時解放を!(2017.12)




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by p-dragon | 2018-05-26 11:17 | 個人のケース(証言・抗議)  

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