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会計報告 2022-2023年

Posted on: 2024年 01月 15日


2022年と2023年の会計報告も再掲しておきます。


SYI 会計報告

2023年度

2022年度

2018-2021年度の報告はこちら


収容されている方々には、生活必需品にくわえて、外部と連絡をとるためのテレフォンカードのチャージ料金などを支援しています。

仮放免の人の方には、医療のための支援にくわえて、難民認定・在留正規化のための各種支援もおこなっています。
たとえば、仮放免保証金の援助、文書の提出等のための通信費、弁護士依頼費用の援助、各種手続の手数料、難民審査のための証拠文書の翻訳(メンバーが翻訳できない言語)、等々です。

皆さまのご寄付がとても役立っています。いつもありがとうございます。

当団体への寄付を随時、募集しております。
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今後ともご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
 

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 ゼロイチキュウ(019)店 当座 0420889
 口座名称 エスワイアイシュウヨウシャユウジンユウシイチドウ




# by p-dragon | 2024-01-15 00:05 | アクション・イベント  

【声明】川口市のクルド人住民の件にかんする意見書 排除なき対応を!(1)

Posted on: 2023年 09月 13日


2023年9月13日
川口市長 奥ノ木信夫 様
川口市議会 御中
SYI収容者友人有志一同


川口市のクルド人住民の件にかんする意見書――排除なき対応を!


目次
1)クルド人を同じ市民(住民)として扱うべきこと
2)入管が適切に難民認定しないせいでクルド人住民が住民として扱われない問題
3)学校でのいじめの問題について / インターネット等での人種差別を増幅させることへの懸念

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時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

私たち「SYI収容者友人有志一同」は、在留資格に問題を抱える移民や難民を支援するために東京都等で活動する任意団体です。
メンバーには、埼玉県川口市などに在住のクルド人を長きにわたって支援してきた者や、川口市の域内で生まれ育った者がおります。

そのような集まりである私たちがこのたび筆をとったのは、9月1日に奥ノ木市長が斎藤健法務大臣に要望書を提出し、またそれに先立つ6月に川口市議会が「一部外国人による犯罪の取り締まり強化を求める意見書」を可決したことを知ったからです。
報道によれば、市長は法務大臣にたいして「不法行為を行う外国人について厳格に強制送還すること」ならびに「行政サービスの提供を国の責任で判断すること」を要請したとあります。
一方、市議会の意見書は「一部の外国人」による交通違反や暴走行為等にかんする苦情の多さを指摘し、対策として警察官の増員やパトロールと取り締まりの強化を求めるものです。

これらの要望や意見の内容が、排除優先であることを私たちは危惧します。
最近に起きた、一部のクルド人が関わる騒動や交通違反などの件は、報道のほか、現地住民からの伝聞をつうじて私たちも知っています。
しかし「厳格な強制送還」や「取り締まり強化」によって問題に対処することが、はたして問題の解決につながるでしょうか?

以下、この件について当方の意見を表明いたします。


1 クルド人を同じ市民(住民)として扱うべきこと

実際になされた交通違反や刑事犯罪については、法にもとづいて公平で適切な対処がなされるべきことに異論はありません。
しかしそれに留まらず、クルド人という民族グループそのものを非難のやり玉にあげながら、排除強化の方向での対処を国や警察等に求めることは、正しいといえるでしょうか?
そういうやり方は、偏見や差別を助長する(現にインターネットでは助長している)だけでなく、地域の問題の解決にも決してつながらないでしょう。
というのも、すでに20年以上もわたってクルド人コミュニティは川口市に根づいてきたのであり、クルド人自身が川口市の住民であるからです。

(なお、市議会意見書のほうはクルドという民族名を挙げることを避けています。しかし意見書可決を先導した議員のうち少なくとも一人、奥富精一氏が、問題を地域で解決しようとするどころか極右メディアに情報を流し、煽情的な言葉を多用しながら、クルド人全体を名指しで攻撃していることを、私たちは問題視しています。)

川口在住のクルド人と在来の地域住民とのあいだにトラブルが生じてきたことは、もとより当方も知っています。
しかしそういう出来事ばかりではなく、当然ながらクルド人は生活圏で接する人々と日常的に交流をもっています。
そもそも住民トラブルを問題にするのであれば、日本人住民のあいだでだって苦情やトラブルが起きるのは珍しいことではありませんし、交通違反を犯す日本人は山のようにいます。
それにもかかわらず、クルド人という民族全体を名指しで非難し、クルド人という民族自体が悪いかのように印象づけようとすることは、まったく公平ではありません。

共存を模索するよりも敵意をあおるようなやり方では、むしろクルド人住民と他の在来住民とのあいだの緊張を強めるだけではないでしょうか?
全国自治体のなかで外国人住民数第一位の川口市にとって、それはふさわしいことでしょうか?
トラブルへの対応や交通法規の遵守をクルド人住民に働きかけること自体は必要だとしても、しかし排除の対象としてではなく、同じ住民として向き合うことが絶対に基本であるべきです。

この点に関連して、市長や市議会議員の皆さまには、川口市の芝浦団地の若い自治会役員、岡崎広樹さんが書いた『団地と共生』(論創社、2022年)をぜひお読みいただきたいと思います。
この本からは共生のためのさまざまなヒントが得られます。
「外国出身の住民だけがルールを守っておらず改めるべき」という先入観そのものを見直し、一方的にならずに外国人住民の考えや意見にも耳を傾けることが、非常に大事であると教えられます。
絵に描いたような美しい多文化共生が一足飛びで実現するはずは無論ありませんが、それでも外国人住民が地域コミュニティへの帰属意識をもちやすくなるような働きかけこそが、長い目で見て最善の方法なのだということが学べると思います。


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# by p-dragon | 2023-09-13 09:59 | 入管収容・入管政策  

【声明】川口市のクルド人住民の件にかんする意見書 排除なき対応を!(2)

Posted on: 2023年 09月 13日


【声明】川口市のクルド人住民の件にかんする意見書――排除なき対応を!(2)

目次
1)クルド人を同じ市民(住民)として扱うべきこと
2)入管が適切に難民認定しないせいでクルド人住民が住民として扱われない問題
3)学校でのいじめの問題について / インターネット等での人種差別を増幅させることへの懸念


2 入管が適切に難民認定しないせいでクルド人住民が住民として扱われない問題

ここで述べることは、ほんとうは奥ノ木市長や川口市議の皆さまも多かれ少なかれご存じのはずです。
しかし非常に重要なことなので、あえてここで詳述いたします。

ア.クルド人の難民性を否定する入管
川口市などに住むクルド人はほとんどみなトルコ出身です。
独自の国をもたない少数民族であるクルド人は、トルコ政府から迫害を受けてきました。
20世紀のあいだは同化政策により民族性を完全に否定され、21世紀には言語の使用や文化表現がある程度は認められるようになったものの、軍による迫害や市民による差別は続いており、しかも政治情勢が緊張するにつれて迫害や差別は強まっています。

それにもかかわらず、トルコ政府に迫害されるクルド人の難民申請を国(日本政府)はこれまで一件も認めてこなかった、というのが実態です。
すでに1990年代にはクルド人は日本に来ていたにもかかわらず、2022年7月、一人のクルド人が難民不認定を取り消す旨の札幌高裁判決を受けて難民認定されたという、たった一つの例外があるだけです。

日本の難民認定率の異常な低さは報道でも多く指摘されてきたところですが、しかしさらにクルド人の場合、国はトルコ政府との外交関係を優先して、意図的にクルド人の難民性を否定していることが強く疑われます。
法務省は2004年7月、職員をトルコに出張させ、日本にいるクルド難民たちの情報を検事や軍や警察に漏洩させたうえで、トルコは彼らを迫害しないというトルコ政府の言い分を持ち帰らせるという、信じがたいことさえ実行してみせました(弁護士・大橋毅「クルド難民を拒絶する法務省」、移住連『Mネット』2020年6月号を参照、移住連ウェブサイトにも掲載)。

DV男がみずからDVをしていると認めることがないのと同様、迫害者がみずから迫害を認めるはずはありません。
そして法務省のやったことは、DV被害者の言い分を否定してDV男の肩をもつこととまったく同じです。

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イ.住民なのに住民として扱われないクルド人
こうして国は、つまり入管は、外交関係という当事者の事情と無関係なことを理由にクルド難民の存在を否定してきました。
しかしながら、迫害を避けるために難民申請をする外国人を、入管はかんたんに強制送還することもできません。
それゆえに入管は、送還命令の対象である外国人を無期限に収容して、苦しみと絶望を味あわせて「自主的」に帰国させようとします(これは一種の拷問だと私たちは主張しています)。
しかしそれでも帰国を選ばない、選べない人たちが大部分であり、しかも長期収容により生じるさまざまな人権問題が入管への非難を引き起こし、それに施設や人員の規模にも限りがあります。
そこで入管は、送還対象者に収容を免除し、さりとて正規の在留資格は与えずに放置するのです。

こうして非常に不安定な地位のまま放置されるのが、仮放免の外国人です。
しかも2012年以降、仮放免者は自治体の住民登録から抹消され、あらゆる住民サービスから排除されています(小中学校での公教育だけがほぼ唯一の例外)。
つまり、自治体にとって仮放免者は、市内に事実上住んでいるが法律上は存在しない透明人間ということになります。
川口市在住のクルド人もまた、多くが仮放免の状態にあります。
能力や幸運によって、つまり職業や日本人配偶者という身分などによって在留資格を認められる人もいますが、それはごく一部でしかありません。

仮放免の状態で、住民登録から排除されながら日本に暮らすとは、次のようなことを意味します。

まず、就労ができません。
または少なくとも、非公式の働き口にしか就けません。
次に、健康保険に入れないため医療費を全額負担しなければならず、費用を切り詰めて暮らしているような人々は満足に病院にかかることすら困難になります。
そして、子供の教育です。小中学校にはどうにか通えるとしても、高校の学費助成からは完全に排除されます。大学に通うどころか、高校を卒業することすら難しい子供が多いというのが実情です。

こうした不利な事情があるから、クルド人住民がどんな問題行動を起こしても放免されるべきだと言いたいのではありません。
そうではなくて、異なる出自をもつ人々に地域社会での生活様式をよく理解してほしいのなら、そのために十分な環境を整えるべきであり、それには日本社会のなかにあるさまざまな障壁を取り除くことも含まれるのであって、そうせずに取締りだけ強化しても決してうまくいかないと言いたいのです。

その多くが住民として扱われていないという事情のせいで、クルド人コミュニティはどういう状態にあるでしょうか。

まず、就職の機会がほとんど閉ざされているせいで、ほとんどが解体現場をはじめとする特定の業種にしか就くことができません。

しかもこのことは、子供たちがしばしば進学を諦めたり不登校になったりすることにも影響しています。
つまり、入管法上の扱いのせいで将来が閉ざされているのだから、学校で勉強したところで意味はないと、そう子供に悟らせてしまうのです。

それにくわえて、経済的負担が大きいことも、子供を学校に通いたくない気持ちにさせます。
義務教育ですら、制服やら修学旅行積立金やら出費は多く、仮放免の世帯には大きな負担です。

さらに、相当に多くの子供が外見的特徴の違いなどを理由に、日本人の同級生にいじめを受けた経験をもっています。
その一方で、親もトルコで教育をじゅうぶんに受けられなかった人が多く、学業継続に積極的価値を見出す人はあまりいません。

このようにクルド人コミュニティは、子供の世代ですら、学校をつうじて社会進出していくことを阻む多くの障壁に囲まれているのです。

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ウ.2020年の市長要望書の立場を堅持すべき
以上に述べたことは、奥ノ木市長には釈迦に説法でしたでしょうし、多くの市議の方々もよくご存じのことだったかもしれません。
というのも、2020年12月23日、奥ノ木市長は当時の上川陽子法務大臣に会い、入管制度の改善を要望していたからです。
報道によれば、そのさい市長は要望書で、仮放免者が一定の条件で就労を認められる制度の創設や、健康保険などの行政サービスの提供を国の責任で判断することを提案しました。
自治体からそのような入管制度の改善を求めるというのは画期的なことで、川口市にふさわしい意見表明だと考えます。

いまでも奥ノ木市長は同じ見解であるということも存じております。
会議録によれば、今年6月19日の市議会会議においても市長は「現実の地域社会における協働推進という考え方と国で取っている制度が、少し乖離している」と述べ、さらに最近に起こったクルド人住民関連の騒動や苦情などについても「このような事態の根源は、国の入国管理制度に起因する」と指摘しています。

ひょっとしたら9月1日に奥ノ木市長が出した要望書の内容も、移民排斥的な記事をよく出す産経新聞によって報じられたほどには、実際には排除を強調してはいないのかもしれません。

もしそうだとしても、念のために次のことを述べます。
ひょっとしたら市長としては、取り締まりの厳格化を国に要請することが、仮放免のクルド人の地位を国は改善すべきであるという従来の見解と、両立するとお考えなのかもしれません。
しかしそれは、両立しないことだと私たちは考えます。
今回の市長要望書や市議会意見書は、市長や個々の議員の意図にかかわらず、クルド人という民族グループが非難されるべきであり、そして排除は有効な手段であるというメッセージとして機能していると私たちは考えます。
それは川口市が掲げる「多文化共生の推進」という方針とは矛盾することです。

市長および市議会は、地域の問題を解決するにあたって、法務省に「強制送還の強化」を呼びかけるのではなく、2020年の市長要望書の立場を堅持すべきです。

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写真: 川口市


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# by p-dragon | 2023-09-13 09:54 | 入管収容・入管政策  

【声明】川口市のクルド人住民の件にかんする意見書 排除なき対応を!(3)

Posted on: 2023年 09月 13日


【声明】川口市のクルド人住民の件にかんする意見書――排除なき対応を!(3)

目次
1)クルド人を同じ市民(住民)として扱うべきこと
2)入管が適切に難民認定しないせいでクルド人住民が住民として扱われない問題
3)学校でのいじめの問題について / インターネット等での人種差別を増幅させることへの懸念


3 学校でのいじめの問題について

先にクルド人の子供世代の学業を阻む要因の一つとして、日本人の同級生によるいじめを挙げました。
私たちの知る範囲内ではほとんどの子供が、身体的特徴の違いなどを理由にいじめられたり悪口を言われたりした経験をもっています。

2019年には、当団体メンバーの織田朝日が、あるクルド人の小学生について、6年生のあいだに卒業式の日にいたるまで同級生からいじめを受け、しかも学校がいじめ事件を隠そうとしたことをウェブニュースで伝えました。
いじめの内容は、数人の同級生にトイレに閉じ込められる、体育の授業中にわざと突きとばされ怪我をする、卒業式でまで容姿をばかにする罵詈雑言を同級生に投げられるといったものです。
しかも教師の対応が最悪でした。
担任教師はいじめに関わった児童の数を少なく報告し、教頭はいじめられたクルド人児童について「心が弱いから」と親に言い、そして校長は卒業式の日に悪口を言った児童とその親の肩をもったのでした
(織田朝日「川口市の小学校、学校ぐるみで“クルド人少女のイジメ事件”隠し」『ハーバービジネス・オンライン』2019年4月12日

いじめ問題にかんしては、残念ながら川口市は、近年の報道から判断するかぎり、恥ずべき対応しかとっていません。
上記のクルド人児童については、そもそも市はなんの対応もとりませんでしたが、その一方で、市立中学校の生徒がいじめのせいで不登校や自殺をした事件が近年、立て続けに報じられています。
2017年5月に自殺した中学3年生については、学校のいじめ防止の体制が十分に機能しなかったと2019年に第三者委員会が報告しました。
2019年9月に自殺した16歳の元中学校生徒については、この元生徒が「教育委員会は、大ウソつき」との遺書を残したことに表れているように、学校のみならず市教育委員会の対応に問題があったせいで、いじめ被害者がくりかえしメッセージを発したにもかかわらず自殺を防げませんでした。
2021年12月には、中学校でいじめにあい不登校になった19歳の元生徒が川口市を提訴した裁判で、市は責任を認定され損害賠償を命じられました。

非常に残念なことに、奥ノ木市長は、これらの件で情報隠蔽など不誠実な対応をくりかえしてきた市教育委員会をかばってきたことが知られています(茂呂修平教育長の再任を後押ししたことなど)。
市がいじめ問題について責任逃れをすることは、それ自体としても問題ですし、クルド人の子供たちのほとんどがいじめを受けてきたことを考えれば、多文化共生という目標とも大きく矛盾することだと言えます。
この問題にかんしては、国に制度改善を求めるだけではなく、川口市自身がクルド人住民にたいする障壁の一つを取り除くために責任を負っていると自覚すべきです。

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4 インターネット等での人種差別を増幅させることへの懸念

先にも述べたように、今回の市長要望書や市議会意見書は、クルド人という民族グループが非難されるべきであり、排除は有効な手段であるというメッセージとして機能しています。
もしそれは違うと思われるようでしたら、要望書や意見書がどういう媒体に取り上げられているかを確認してください。

まず産経新聞です。
産経は一応、全国紙ではありますが、移民排斥的な記事を多く出しており、他の主題をめぐる報道姿勢を見てもかなり右寄りです。
同紙が住民の苦情を多く取り上げていること、今回の市議会意見書にかんしては奥富精一議員が準備のために動いてきたことを考慮すると、同紙は奥富氏を主な情報源にしていると推察されます。
そして同紙のほかに、意見書を取り上げた新聞社はありません。
このことから、奥富氏と産経新聞が連携してクルド人バッシングを展開しているという構図が見て取れます。
市長要望書が「厳格な強制送還」を求めていると強調したのも産経新聞のみです。
こういう脅威を煽って排除を呼びかけるような論調が、同紙では売れるのでしょう。
つまり産経新聞の恰好の題材として、市議会意見書や市長要望書は利用されているということです。

同じ産経新聞社が夕刊フジという媒体も発行していますが、こちらは脅威を煽るためにはデマを織り交ぜることすらいとわないような書き手の記事すら載せています。
石井孝明という自称記者による記事のことです。
石井が夕刊フジやSNSで発信する情報には、クルド人を憎悪したり貶めたりする主観的な意見がちりばめられており、しかも事実を曲解したりクルド人とは無関係なできごとまでクルド人に結びつけて伝えるなど、とにかく酷いものです。
この石井も、市長要望書や市議会意見書のことを喜んで発信し、自分自身の排外的意見を補強するために利用しています。

他方で意見書の作成と可決のために主要な役割を果たした奥富議員は、月刊HANADAなる極右の媒体にも情報を提供しているようで、西牟田靖なる自称記者がやはりクルド人を攻撃する記事を同誌に載せていますが、そのすべての記事(ウェブ版のもの)に奥富氏の名前を掲げています。
このことから、この西牟田の記事もまた、おもに奥富氏からの情報に頼っているということが窺い知られます。
しかし同誌の報道姿勢はまさに極右であり、人権保障や政治・社会改革にかかわる国内のあらゆるテーマで反動的な論陣を張り、近隣諸国への憎悪を煽り立て、統一教会すら擁護しています。
そんな雑誌と川口市の議員が懇意にしているということ自体、川口市の掲げる「多文化共生」をみずから損なう矛盾した行為ではないでしょうか。
市議会は奥富議員のそのような活動を問題視すべきだと考えます。

以上




# by p-dragon | 2023-09-13 09:51 | 入管収容・入管政策  

在留資格のない子供たちとその家族への在留特別許可にかんする声明

Posted on: 2023年 08月 06日

法務大臣 齋藤健さま
出入国在留管理庁長官 菊池浩さま


在留資格のない子供たちとその家族への在留特別許可にかんする声明

 [PDFで読む


 当方は2010年より、入管収容に反対し、収容者や仮放免者の権利のために活動してきた任意団体である。
 去る8月4日、法務大臣は、日本生まれで退去強制令書を発付されている仮放免の子供たちの一部を、その家族とともに在留特別許可によって救済する旨、発表をした。
 この件について、以下のとおり意見を表明する。

 これまで無権利状態のまま放置され、未来を奪われてきた在留資格のない子供たちを救済するという法務大臣の決断を、当団体は歓迎する。
 現在、入管当局が救済対象として想定している子供たちとその家族が、一刻も早く救済されるよう手筈が整えられることを望む。

 しかし同時に、入管庁が資料「送還忌避者のうち本邦で出生した子どもの在留特別許可に関する対応方針について」において発表した「対応方針」を見るに、今回の措置によって救済される子供の範囲は、あまりに狭く限定されており、しかもその理由は合理性を欠いていると当団体は考える。

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 上の「対応方針」によれば、今回の措置の対象になるのは「改正法施行時〔2024年4月か?〕までに、本邦で出生して小学校、中学校又は高校で教育を受けており、引き続き本邦で生活をしていくことを真に希望している子どもとその家族」である。
 該当者にたいしては「今回限り、家族一体として在留特別許可」がなされる。
 ただし「親に看過し難い消極事由がある場合」すなわち親に「不法入国・不法上陸」や「懲役1年超の実刑」といった一定の前科がある場合、原則として対象外になる。

 したがって、この「対応方針」は、次のような人々を(条件に当てはまるきょうだいがいないかぎりは)救済の対象から除外していると考えられる。

 ア.日本国外で生まれた子供。
 イ.日本生まれだが、中学校で学業を終えた18歳未満の子供や、日本生まれで学校を卒業し18歳以上となった者。
 ウ.親が不法入国・不法上陸などの「看過し難い消極事由」に該当する子供。
 エ.今回の措置が完了したあとに条件を満たす幼い子供。

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 今回の措置を日本生まれの子供だけに限定することは非合理であり正しくないので、条件を改変または追加すべきである

 仮放免の子供たちが国籍国に帰国できないのは、日本社会において成長し、社会化され、定着した子供たちにとって、国籍国は事実上、見知らぬ外国でしかないからである。
 そこに子供を「送還」するというのは、罪もないのに島流し(流刑)にするも同然の、きわめて残酷で非人道的な措置である。
 そしてこのことは、日本生まれの子供だけでなく、少なくとも、幼少期から日本で育ってきた子供たちにも同じように当てはまる。

 日本の教育制度に当てはめていえば、少なくとも、小学校入学以前か小学生の年齢のうちに来日し、継続して在留している子供については、日本生まれの子供のそれと同じ問題が生じてくる。
 したがって、そのような子供たちも救済対象に含めるべきである。

 今回の措置を小中高等学校に属している子供だけに限定することは非合理であり正しくないので、条件を改変または追加すべきである

  国籍国が事実上、見知らぬ外国でしかないという問題は、日本で生まれるか幼少期に来日した後、日本で教育を受けて成長した18歳以上の者についても、まったく同じように当てはまる。こうした人々もまた救済対象に含めるべきである。

 前科がある親をもつ子を除外することは非合理であり正しくないので、この条件は撤廃すべきである

 大前提として、親の前科と、子が国籍国に「帰国」できないという事情とは、まったく関係がない。
 くわえて、親に在留資格を認めないことが社会にとって有益であるともいえない(むしろ家族が自由に就労し独立して生活することを妨げるのは、再犯防止の観点からいっても逆効果である)。
 さらにいえば、とくに「不法入国・不法上陸」が「看過し難い消極事由」に含まれていることは著しく非合理である。難民申請者であれば、国籍国を脱出するために身元を偽るなどの手段をとらざるをえない場合があり、そのことをもって本人に不利益な措置をとるべきでない。

 今回の措置を一回限りとし、措置が完了したあとに条件を満たす幼い子供たちを除外することは非合理であり正しくないので、今後も同様の措置をとるべきである

 仮放免の子供たちにとって国籍国が見知らぬ外国でしかないという問題は、現在まだ学齢期に達していない仮放免の子供たちもやがて直面する問題であり、また、将来の難民申請者などの家族にも生じうる問題である。
 したがって、今回の集団正規化が完了した後にも、同じ条件を満たす子供とその家族には、個別に正規化手続をとり、在留を特別に許可すべきである。

 くわえて、前掲「対応方針」における「引き続き本邦で生活をしていくことを真に希望している子供」という要件についても懸念を表明する。

 もしこの文言が、本邦での在留を「真に」望むかどうかを入管当局が審査することを意味しているのだとすれば、在留希望者の恣意的で不当な選別を認めることになってしまう。
 そうならないよう、在留希望の意志の確認は、書面による申請のみをもっておこなうべきである。

 最後に、前掲「対応方針」において入管庁は、今回の措置をおこなう理由のようなものを述べているが、これは詭弁であり、自己矛盾し、誤ったものである。

 入管庁は次のように述べている。「入管改正法成立により......送還すべき者はより迅速に送還することが可能になる結果、今後は、在留が長期化する子どもの増加を抑止することが可能」となる。
 この点をふまえて、入管庁は「現行法で迅速な送還を実現することができなかったことを考慮」した結果、今回限りの措置として仮放免の子供たちとその家族を救済することを認めたのだという。

  要するに入管庁は、仮放免の子供たちに向かって「早く送還してあげられなくて、君たちかわいそうだね、仕方ないから今回だけは大目に見てあげるね」と言い放っているのだ。
 これは人を見下しきった実に尊大な態度表明であり、人権の尊重や人間の基本的平等といった、本来ならば根拠とされるべき理念とはかけ離れている。

  推測するならば、今回の措置を一度きりの特別な恩恵として強調していることには現実的な狙いもあるのだろう。
 つまり、今後、同じような条件に当てはまる仮放免者たちが在留資格を求めて訴訟をおこしたさい、今回の措置が当事者たちにとって有利な先例にならないようにするための予防策なのだと思われる。

  しかしながら、これは端的にいって詭弁である。
 入管庁がどう言いつくろおうと、今回の措置は事実上、非正規滞在者の集団正規化であり、日本において先例のない措置である。
 ところで入管当局は従来、彼らのいう「送還忌避者」が送還を受け入れないせいで起きる全てのことの責任は、当の「送還忌避者」自身にあるという態度をとってきた。
 しかも改正入管法で「より迅速な送還」が可能になるという。そうだとすれば入管庁にとっては、いまさら「送還忌避者」の在留を正規化する理由などないはずだ。
 それなのに、先例のない集団正規化をおこなうというのだから、入管庁は言行不一致であり、自己矛盾を露呈させている。

 要するに、入管庁が今回の措置を何といおうと、在留資格のない子供たちの無権利状態を政府が作り出していることにたいする国内外の非難を、入管庁は多少なりとも考慮しないわけにはいかなくなったのである。
 「送還忌避者」にたいして日本政府には責任がないという入管庁の主張は、事実上、破たんしている。
 収容・送還の制度、難民認定制度などにかんする入管庁の誤った主張も、今後、維持できなくなるだろう。


 以上が、今回の措置にたいする当団体の見解である。
 結びにかえて、あらためて、現時点で救済対象として想定されている人々に一刻も早く在留を特別に許可するよう望み、かつ上記4以下に述べたとおりに「対応方針」を修正し、救済対象を拡大することを、法務大臣および入管庁に求める。


2023年8月6日
SYI収容者友人有志一同


# by p-dragon | 2023-08-06 17:02 | 入管収容・入管政策