茨城・牛久の入管収容所で収容者2人が死亡

茨城・牛久の入管収容所で収容者2人が死亡


緊急の情報です。東日本入国管理センター(以下、牛久入管)で、別の部屋に収容されていた2名の男性(イラン国籍とカメルーン国籍)が、一両日のあいだに、立て続けに死亡しました。この異常な事態に、他の収容者のかたがたは大きく動揺し、その一部は30日夕方より、2名への入管職員の対応を非難して、帰室拒否による抗議をおこなっているようです。

2名の死因は、いまのところ不明です。イラン国籍のかたは、28日夕方の食事中に倒れ、すでにそのとき心臓がほとんど止まっており、翌29日の午後に死亡が確認されたと、われわれは他の収容者から電話で聞いています。彼についてはすでに報道にも出ており、茨城県警は「司法解剖して死因を調べる」としています(最下部参照)。カメルーン国籍のかたについては、まだ報道もされておらず、数日前に倒れ、30日の午前に死亡したということしか、われわれは把握していません(倒れて運ばれた彼が後で死んだということを、収容者は入管職員から聞いて知ったので、死亡の事実だけは残念ながら間違いないでしょうが)。共通の死因(たとえば出された食事)があるのか、たんなる不幸な偶然なのかも、現時点ではまったく分かりません。

しかしながら、2名の死を直接にもたらしたとは言わないまでも、それを防ぐための適切な措置や環境をまったく欠いている点において、牛久入管には大いに責任があるはずです。収容者のかたがたが動揺し、入管にたいして怒りを表明するのは、まったくもって当然のことです。

牛久をはじめとする入管収容所は、医療がまったく行き届いていません。所内の医師は痛み止めと睡眠薬しか処方しないようなとんでもないヤブであり、外部診療を求めても、数週間から一、二ヶ月も待たされることが通常です。仮放免を認められる人の多くは、衰弱し、やせ細り、入管の手に余るようになってから、ようやく外に放り出されます。くわえて、収容そのものが人の身体と精神を弱らせます。外にいたときには比較的小さなものでしかなかった持病が、収容によって悪化するケースは、しばしば見られます。こうした環境のなかでは、人がいつ死んでもおかしなことではなく、それが今回、立て続けに起こったのです。

そもそも入管収容所は、在留資格なしに居留する外国人が、帰国するか在留資格を獲得するかまで一時的に滞在する施設にすぎないはずです。また、この建前において入管に許されるのは、対象者の移動の自由を制限することだけであるはずです。健康で文化的な生活を送るための他の権利や自由を、収容によって制限してはなりません。それは国家による不当な人権侵害です。だとすれば、入管には24時間体制で医者がいなければならないし、申請者の意志に応じてすぐに外部医療の機会を提供しなけばならないし、所内の環境が抜本的に改善されねばならないはずです。もちろん、現実の入管収容所は、このような前提に立って設計されてはいません。言い換えれば、入管収容所そのものが、系統的な人権無視によって成立しているのです。そうであるかぎり、入管収容所における死者は途絶えることはないでしょう。

もちろん、基本的人権を無視せずして、収容所のような施設を運営するなど、とうてい不可能なことです。人を狭い部屋に閉じ込めつづけながら、他のあらゆる自由や権利を保障することが、一体どうして可能になるのでしょうか。そもそも収容など、入国管理のためであろうが、してはならないことなのです。入管法を改定し、収容をなくさないかぎり、今後も入管収容所内は死者を作り出していくことでしょう。

われわれは入管収容をなくすべきことを社会に訴えます。入管当局にたいしては、2名の死の原因をきちんと究明および公開するとともに、2名の遺族に然るべき賠償をし、また24時間365日対応可能な医療体制を所内に作ることを要求するものです。読者の皆さんも、以下に抗議の声を届けてください。


東日本入国管理センター (茨城県牛久市久野町1766-1)
TEL 029-875-1291
FAX 029-830-9010


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【報道】

★ イラン人収容者 食事中倒れ死亡 東日本入管センター
(日本経済新聞 30日朝刊 社会面)

茨城県警牛久署は29日、牛久市の東日本入国管理センターで収容中のイラン国籍の男性(33)が倒れ、その後死亡したと明らかにした。司法解剖して死因を調べる。

牛久署によると、男性は28日午後7時50分ごろ、センターの居室で食事中に突然倒れた。病院に搬送されたが、29日午後3時すぎに死亡が確認された。センターからは、29日昼すぎに連絡があったという。


★ 弁当を食べ苦しみだし、収容中のイラン人死亡
(読売新聞 ウェブ版30日 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20140330-OYT1T00187.htm

茨城県警牛久署は29日、牛久市久野町の東日本入国管理センターに収容されていたイラン国籍の男性(33)が収容先の部屋で倒れ、死亡したと発表した。

発表によると、男性は28日午後7時50分頃、収容先の部屋で夕食の弁当を食べていたところ、突然、苦しみだし床に倒れた。男性は同市内の病院に搬送されたが、死亡が確認されたという。同署は31日に司法解剖して死因を調べる。
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by p-dragon | 2014-03-31 08:40 | 入管内からの声  

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