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牛久収容者からの手紙──入管職員は「外国人をイジメるのが楽しい」だって?

Posted on: 2011年 09月 05日

SYI 9月8日(木) 14:30から 入管への抗議と収容者への激励

「ぶっ通しデモ実行委員会」が9月5日(月)に「入国管理局ふざけるな! 移民の命と尊厳を奪うな!」デモをおこないます。



※ 9月8日追記: 東日本入管センターの総務課課長補佐・中川は7日、「いじめるのが楽しい」発言の当該職員が、ネームプレート番号CH115の職員であることを認めた。9月に入ってから、統括責任者とCH115が当該中国人に謝罪したあと、CH115を別の部署に異動にさせたとのこと。※



東日本入管センターに収容されている趙星晨(チョウ シンチェン)さんから、PRAJ(仮放免者の会)、SYI(収容者友人有志一同)、BOND(外国人労働者・難民と共に歩む会)あてに、意見書をいただきました。すでにPRAJブログで公開されていますが、わたしたちも全文を転載いたします。職員の収容者にたいする差別的・侮蔑的な言動を告発する内容です。 趙さんは、以前、わたしたちに入管による人権侵害の実態を報告・告発する文書を寄せてくださった鈴木啓三ロベルトさんの友人でもあります。

* 東京入管 収容者からの手紙(SYI)
* 東京入管収容者 鈴木啓三ロベルトさんより(PRAJ)
* 東京入管職員による集団暴行事件(PRAJ)

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意見書

外国人保護団体
PRAJ: 団体長殿
SYI: 団体長殿
BOND: 団体長殿

私は中国籍の趙星晨(チョウ シンチェン)と申します。私は、鈴木啓三ロベルトさんから、皆様の多大なご活動を聞きました。私も心から賛同致しました。
何回かに渡って意見書をインターネットに公開をしましたことを存じております。前回、鈴木さんの意見書を読ませていただきました。自分も是非自分の意見書をネットに公開していただきたいと思ってます。
つきましては、2011年8月4日、午後10時頃、東日本入国管理センターの担当者CH115番は、私に対して、外国人をイジメるのが楽しい、とくにチョウさんをイジメるのが楽しいとはっきり言ったのです。私は中国籍であり収容者でもあります。担当の職員からこの様なことをなぜ言わなければならないのか、すごく怒りを持っています。この担当者(CH115)の発言は、私と同室に居る、ブラジル国籍の鈴木啓三ロベルトさんや、又、ラオス国籍のサイペンシモンコンサオーさんもはっきりと担当者(CH115)が発言した所、彼ら二人は、はっきりと、聞いていたのです。ですから、担当者(CH115)の発言は間違いなくされたものであります。

私は、外国人として、このような発言をされたことにより、今現在、心がひどく傷付けられています。又、私だけではなく、同室に居る皆も大変な不愉快で、私のブロック全体がそう思ってます。私と同じ気持ちで日々を過ごしています。
これは、私だけの問題ではありません。この東日本入国管理センターに収容された外国人を差別した行為で、現在に至るまで、何の謝罪もありません。自分としては、誠に許す事が難しいことと存じます。
この様な行為は法務省の管理下にある東日本入国管理センターで起きた事は、全く信じ難い事実であり、又、人間性が欠落しています。誠に遺憾であり、許し難い行為であると存じます。今なお憤りを感じずには、おられません。私はこのような発言された担当者(CH115)に対し、一生心から許すことが出きないと存じます。
私といたしましては、すべての外国人に書面にて、謝罪文を提出すべきと存じます。これは、公務員としてではなく、一人の人間として、やらなければならない事であると思います。
彼(CH115)がやった事は、誰が考えても、人種差別の行為である。これは明らかに大変な問題であります。法務省の管理の下でこの不祥事が黙認されないことを、心から、信じたいと思います。又、このような不祥事を、しかるべきの対応をとっていただきたいと存じます。

その又、次の当直日、又、CH115が、私の薬の使い方に対しバカと言われました。私といたしましては、この担当者(CH115)の発言は、ぼう言であり、公務員としては、あるまじき発言と存じます。又、2回連続され、本当に心に怒りが溜っております。
私と致しましては、誠に許し難い発言であり、外国人を差別していると強く感じました。誠に遺憾であり、私としましては、断じて許しません。

私は、8月9日診察を希望しましたが、その日私は、診察をしっかりと受けました。同室のサイペンシモンコンサオーさんは、診察を受れなく、看護師に呼び出され、サイペンシさんに対し、医師のH先生が休み中と言われまして、断られました。その後、サイペンシさんは、夜寝れず、苦しんでおります。私は、受けたのに、サイペンシさんは受けられないのか、不審です。これは、あきらかに、入管は、私たちにうそをついています。本当に許せることではありませんと思っています。
私が書いた事は、すべて事実であります。ぜひインターネットに公開をしていただきたいです。全国の外国人に知って欲しいです。



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東日本入国管理センター(牛久)のCH115番職員が、「外国人をイジメるのが楽しい、とくにチョウさんをイジメるのが楽しい」と言い放ったとのこと。
この事実は、その場にいた複数の収容者によって確認されています。

入管はいつも「法律にもとづいて職務をおこなっている」と自称していますが、その「職務」がじつのところは「外国人をイジメる」ことでしかないと、この職員CH115は正しく認識しているようです。

入管職員の収容者にたいする虐待はすさまじいものでした。80から90年代には、文字通りの集団暴力から、女性にたいしてはレイプや性的関係の強要まで行われていました。
内部告発や外部からの調査・監視によって、あからさまな暴行は数を減らしました(まったくなくなったわけではありませんが)。
しかしいまだに、収容者はビザがないというだけで、原則的には無期限に監禁され、心身の健康を害しても痛み止めだけ与えられて放置され、冷えたまずい食事を与えられ、じわじわと消耗させられます。
「入管はわたしたちをゆっくり殺している」とは、多くの収容者の弁です。
げんに自殺者は毎年でています。
(「参考文書」のとくに入管問題調査会『密室の人権侵害』と「壁の涙」製作実行委員会『法務省「外国人収容所」の実態』をご参照ください。)

こうしたことが、いまも日々くりかえされています。
入管は収容されている外国人を「いじめる」のを「楽しんで」いるのです。
日本人はこんなことを許していいのでしょうか。


なお、意見書中の「医者のH先生」は、PRAJが「原文では実名が明記されていましたが、公表にあたってイニシャル表記にあらためました」としていますので、こちらでも非公開としています。
とはいえ、PRAJも指摘しているとおり、入管の医師は医者としての倫理のかけらもありません。
どんなにひどい容態の相手にたいしても、ろくな診察もせず、しっぷ、痛み止め、精神安定剤しか出しません。
虫歯をみてもらえず自分で歯を抜いた人、「あなたの体格なら体重○○キロまで減らなければ死なないから大丈夫」などと言い放たれた人など、入管の医師にひどいあつかいをうけた収容者の例は枚挙にいとまがありません。




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by p-dragon | 2011-09-05 11:36 | 入管内からの声  

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